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後悔、先に立たず 02

 何故かわからないが、何やら残念な気持ちで満たされてしまうのだ。何事もない平凡というのは、感情にすら起伏はなく、沈んで行く一方であるように感じる。 「紹介します。今日からこのクラスに転入してきた荒川久美子さんです。」 更に、そんなある日。  早苗の学級に転校生がやってきた。急いでその姿を確認してやる。  転校生の久美子は早苗と違い、ショートヘアでボーイッシュである。背は高くもなければ、容姿も平均並み。  しかし新しく目にするものに、早苗の胸は高鳴る。平凡を今、壊すチャンスが訪れたのだ。 「さくらちゃん、あたし、荒川さんと仲良くなりたいなあ。」 「うん、それいいね。私も話してみたい。今日放課後誘ってみる?」 「そうする!」 昼休みに仲の良いさくらに相談をし、同意の他何も出ることはなく、あっけなくそれが決定された。  朝一番で久美子の姿を見たときのような胸の高鳴りは、放課後を楽しみに思えば思うほど、また波打ち始める。その度に時計を確認し、早く進めと念を送った。 「荒川さん!今日、一緒に帰ろうよ!」 「あ、うん。」 久美子は控えめな笑顔で笑った。  それから、申し訳なさそうに眉が歪む。 「えと、ごめん……まだクラスメイトの名前覚えられてなくて。名前、なんていうの?」 早苗とさくらは見合わせた。 「なんだ、そんなこと気にすることないのに!あたしは早苗!芦田早苗。よろしくね。」 「私は原川さくら。久美子ちゃんって呼んでいいかな?」 「うん、もちろんいいよ。」 三人は元気良く自己紹介をし、軽快に歩いて行く。  そしてしばらく歩くと、さくらの帰路と早苗の帰路が分岐する交差点に差し掛かった。  さくらが笑顔で切り出す。 「ここからは私がこっちで、早苗ちゃんがあっちなんだ。久美子ちゃんはどっち?」 「あたしは早苗ちゃんと同じ方向だよ。」 さくらの表情が残念そうに曇る。「そっかあ、じゃあまた明日ね」と惜しむように手を振った。 人気ブログランキングへ クリックをお願いしますm(__)m

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後悔、先に立たず 02

Posted by admin | Posted in 未分類 | Posted on 27-01-2012

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 何故かわからないが、何やら残念な気持ちで満たされてしまうのだ。何事もない平凡というのは、感情にすら起伏はなく、沈んで行く一方であるように感じる。
「紹介します。今日からこのクラスに転入してきた荒川久美子さんです。」
更に、そんなある日。
 早苗の学級に転校生がやってきた。急いでその姿を確認してやる。
 転校生の久美子は早苗と違い、ショートヘアでボーイッシュである。背は高くもなければ、容姿も平均並み。
 しかし新しく目にするものに、早苗の胸は高鳴る。平凡を今、壊すチャンスが訪れたのだ。
「さくらちゃん、あたし、荒川さんと仲良くなりたいなあ。」
「うん、それいいね。私も話してみたい。今日放課後誘ってみる?」
「そうする!」
昼休みに仲の良いさくらに相談をし、同意の他何も出ることはなく、あっけなくそれが決定された。
 朝一番で久美子の姿を見たときのような胸の高鳴りは、放課後を楽しみに思えば思うほど、また波打ち始める。その度に時計を確認し、早く進めと念を送った。
「荒川さん!今日、一緒に帰ろうよ!」
「あ、うん。」
久美子は控えめな笑顔で笑った。
 それから、申し訳なさそうに眉が歪む。
「えと、ごめん……まだクラスメイトの名前覚えられてなくて。名前、なんていうの?」
早苗とさくらは見合わせた。
「なんだ、そんなこと気にすることないのに!あたしは早苗!芦田早苗。よろしくね。」
「私は原川さくら。久美子ちゃんって呼んでいいかな?」
「うん、もちろんいいよ。」
三人は元気良く自己紹介をし、軽快に歩いて行く。
 そしてしばらく歩くと、さくらの帰路と早苗の帰路が分岐する交差点に差し掛かった。
 さくらが笑顔で切り出す。
「ここからは私がこっちで、早苗ちゃんがあっちなんだ。久美子ちゃんはどっち?」
「あたしは早苗ちゃんと同じ方向だよ。」
さくらの表情が残念そうに曇る。「そっかあ、じゃあまた明日ね」と惜しむように手を振った。



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